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メタルヘッド エクストリーム (Role&Roll RPGシリーズ) 高平 鳴海 / / 新紀元社 ISBN : 4775305972 スコア選択: ※※※※ 神田川 : ちゅーわけで、メタルヘッド・エクストリームのレビューです。 ゆーき : メタルヘッドの直訳で、あのエントリタイトルってのはどうかと思うけど。 神田川 : いいのだ。非偽装系サイバーが盛りだくさんのゲームだし。 ゆーき : ん?サイバーってことはサイバーパンク系のゲーム? 神田川 : そう。舞台は2170年代の北米。この時代では国家体制は崩壊し、支配企業によるメガシティの運営が行われている。その支配体制を嫌がる者達は汚染された荒野を開拓しタウンと呼ばれるコミュニティを形成。メガシティとタウンは常に反目と小競り合いを繰り返し、メガシティ同士は覇権を競い合い、バンディットは弱者に牙を剥き、AIが行政機構を運営し、ヴェーダが世界征服を狙う。そんな時代だ。 ゆーき : ちょっとまて。 神田川 : なにさ。 ゆーき : その、世界征服を狙うヴェーダってのは何? 神田川 : それを説明するのはちと面倒なので、まずこの世界におけるPCの立場を説明しよう。PCは「ハンター」と呼ばれる荒事請負業者となる。チーム単位で行動する傭兵みたいなもんだと思ってくれればいい。 ゆーき : ……それは傭兵じゃないの? 神田川 : やってる事はほとんど傭兵だ。だがそれでも違いを挙げるとするなら「ハンターギルド」「ユニオン」という組織があるって事だ。 ゆーき : どんな組織なの? 神田川 : ぶっちゃけ、ハンター同士の互助会。ギルドは直接的にハンターに仕事を紹介したり、ミッションに必要な物資の販売をしてくれたりする。ユニオンはそのギルドの上位組織みたいなもので、ハンターライセンスの認定やハンターに対する訓練や査定、そして社会的地位の保証活動を行う。 ゆーき : つまり、業界団体? 神田川 : そのとおり。んで、バンディットとかミュータントとかの脅威に対して暴力の需要が絶えないこの世界ではかなり大きな力を持っていた団体なんだが、このユニオンに所属していた天才ハッカーが突如「世界平和の為に世界統一しよう。世界統一はまず北米から」とかぬかしてユニオンから半数以上の構成員を連れて離反。ヴェーダを名乗り、北米のメガシティ全てを降服させて内陸に点在するタウンの統一に移っているというのが現状。 ゆーき : うええええ!?マジで世界征服しようとしてるの!? 神田川 : うん。ちゅーわけで、正義のハンターVS別の正義のハンターみたいな構図が出来たわけだ。 ゆーき : ……悪のハンターじゃないんだ。 神田川 : 悪の定義は常に難しいよ。まあ敵は悪人にしておけばゲーム的にはやりやすいので、その認識でも間違ってないけど。 ゆーき : そんな妥協で良いの? 神田川 : 妥協している自覚があればいいんじゃねーかな。それはそれとしてシステム的な話に移るよー。 ゆーき : りょうかーい。 神田川 : 基本的な判定はd100下方判定。いわゆる所の%ダイス。そして、成功した場合ダイスの出目が達成値として扱われる。無論、達成値は高い方がいい。 ゆーき : ……んーと、なるたけ成功率にちかいで目で成功した方がいいって事? 神田川 : そのとおり。達成値を上げる方法もあるけど、その辺は説明長くなるんで割愛ね。んで、特徴的なのがダメージの算出方法。このゲームではダメージは致傷段階で表現するんだけども、この致傷段階は肉体の頑丈さを表す指数である【SUV】(サヴァイヴと読む)と「武器の火力+攻撃の達成値」を表で照らし合わせる事によって決定される。 ゆーき : う、めんどくさそう。 神田川 : うん。実際めんどくさいが、前作、前々作に比べりゃあ楽になったもんだよ……。 ゆーき : そうなの? 神田川 : よく言われるのが「20mmバルカン問題」でなー。 ゆーき : 20mmバルカン問題? 神田川 : うむ、この武器はA9、つまり一回の攻撃で9回撃てる武器なんだが前作ではこの9回をいちいちダイスロールしていた。 ゆーき : きゅ、九回攻撃!? 神田川 : そんだけダイスをふると、そりゃ一回ぐらいクリティカルやファンブルがでるもんだから、一回射撃するだけで大概の敵は吹っ飛び、武器はジャムるという。 ゆーき : てゆーか9回ダイス振るだけでお腹一杯……。 神田川 : それならまだしも装甲チェックまであったからな。とかく大変だったよ。今は特技という形でフルオート射撃やバースト射撃がまとめられたんで、ホント楽になった。 ゆーき : ……そんなゲームが、よく版を重ねられたね。 神田川 : ゲームが魅力的だったからな。人型機動兵器や装甲車でドンパチできるゲームは、当時これぐらいのもんだったし。士朗正宗のアップルシードが流行ってたころだったのもおおきい。 ゆーき : 人型機動兵器?ガンダムみたいなの? 神田川 : んにゃ、パワードスーツみたいなの。それがロケットリュックでどぎゃーっと空を飛ぶというデタラメ兵器。数ターンしか持たないんだけど、実にロマンに溢れた兵器ですよ。 ゆーき : ロマンというか、特攻兵器……。 神田川 : 特攻はロマンだろ。システムの話に戻るぞ。今回はガンドッグでも使用されたTRS(ターゲットレンジシステム)が採用された。発売元が同じ新紀元社だから出来る荒技だな。これにより爆発物解体とか単独潜入ミッションとか狙撃が緊張感溢れるものに! ゆーき : あ、それは嬉しいかも。 神田川 : 戦闘と平行したハッキングに使うのも良いね。そして新システムのもう一つの目玉、マスコンバット。集団戦闘のルールが追加だ。 ゆーき : ……集団戦闘?PCが軍隊率いる訳じゃないでしょ? 神田川 : うん、率いないよ。敵は軍隊だけど。 ゆーき : ちょ、ちょっとまってえ!? 神田川 : 待たない。メタルヘッドエクストリームのキャッチコピーは5人VS一個師団。このルールを使えばマジで高ランクハンターチーム5人で軍隊を相手取れる。そうでなくてもモヒカン頭のバンディット100人ぐらいなら初期のPCでも戦える。……ちと処理が重いのが問題だけどね。 ゆーき : うわあ、ヒーロー指数高い。 神田川 : もとより思いっきりハリウッド映画をやってやれってシステムだ。自分にマネーを、ヒロインに助けを、悪党に鉛玉を存分にくれてやればいいと思うよ。
by kandagawa8746
| 2008-06-07 13:32
| TRPG
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